「そんぽADRセンター」とは

そんぽADRセンター

 2009年6月24日に「金融商品取引法の一部を改正する法律」が公布され、2010年10月1日から金融商品に関するトラブルを簡易・迅速・安価に解決する方法として、金融ADR(Alternative Dispute Resolution:裁判外紛争解決手続き)制度が開始されました。

 金融ADR制度開始の一環として、損保業界においては内閣総理大臣から指定を受けた一般社団法人日本損害保険協会が従来の損害保険調停委員会を廃止し、新たに「そんぽADRセンター(正式名称:損害保険相談・紛争解決サポートセンター)」を指定紛争解決機関として設置することとなりました。

 「そんぽADRセンター」においては、保険業法に基づき適切に実施する必要がある業務に関する不満の申立・紛争(デリバティブ・投資信託・401k等の金融商品によるトラブル、自動車保険〔交通事故賠償〕に関する紛争等を取扱い対象としています。

 自動車保険(交通事故賠償)に関する紛争については、従来からある(財)交通事故紛争処理センターに加え、「そんぽADRセンター」においても対応可能となったことから、交通事故被害者は紛争解決機関を選べるようになりました。

「そんぽADRセンター」における”不満の申立から解決までの流れ”

 実際の業務の流れは、以下の通りです。

  1. 「そんぽADRセンター」が仲介し、まず保険会社との話し合いによる解決を図ります。
  2. 話し合いで解決しない場合には、公正・中立な紛争解決委員(弁護士、学識経験者、消費生活相談員
    等)による和解斡旋が行われます。

 費用は原則として無料です。但し、通信費・交通費・必要書類の取得費用は自己負担となります。

 「そんぽADRセンター」では上記1を【苦情解決手続】、2を【紛争解決手続】と位置づけて対応しています。具体的には次のようなステップになります。

【苦情解決手続】

STEP1  不満の申立

苦情・不満の申立が保険契約者や事故の相手方等(以下、申立人)から「そんぽADRセンター」に申し立てられる。

STEP2  保険会社への解決依頼連絡

そんぽADRセンターから保険会社に対してトラブル解決依頼の連絡が行われる。

STEP3  話し合い

申立人と保険会社の間で話し合いによる解決を図る。

 この段階で解決しない場合には、次の紛争解決手続に進みます。

【紛争解決手続】

STEP4  紛争解決手続きの案内

申立人と保険会社の間の話し合いで解決しない場合は、紛争解決手続きの案内がそんぽADRセンターから申立人に行われる。

STEP5  紛争解決手続の申立

申立人から所定の「紛争解決手続申立書」をそんぽADRセンターに提出する。

STEP6  受付・紛争解決医院の選任

そんぽADRセンターが提出書類を確認のうえで紛争解決委員を選任する。 紛争解決委員は、申立内容に応じて中立な弁護士・消費生活相談員・学識経験者等から選任される。

STEP7  意見聴取

紛争解決委員による意見聴取が行われる。必要に応じて申立人・保険会社等の関係者が出席を求められる。

STEP8  和解案の提示

紛争解決委員が和解案を提示する。

 今後とも当社では、お客様が常にご満足いただけるような業務に努め、「そんぽADRセンター」が利用されなくて済むように精進して参ります。

◆そんぽADRセンター
    http://www.sonpo.or.jp/useful/soudan/adr/index.html

◆財団法人交通事故紛争処理センター
    http://www.jcstad.or.jp/

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